徳あつめを出したこと、出した後のこと
ゲーム出しました
最初に宣伝します。
遊んでくれると嬉しいです。連休明けの9/18には1,000ダウンロードも突破しました。初めて出したゲームで突破できると思ってなかったので、マシーナリーとも子さんをはじめ、マッ友、票田、私の友人知り合いには本当に感謝しています。改めてお礼を言わせてください。遊んでくれて本当にありがとうございます。いわゆる開発後記的なことを書こうと思っていますが、話が横道にそれるかもしれないのでザッと流し読みして「勘違い野郎が」ぐらいに思ってもらっても大丈夫です。
マシーナリーとも子さんとは
アイドルマスターシンデレラガールズに登場する池袋晶葉を応援しているVtuberさんです。チャンネルはこちら。
作ったきっかけ
和尚本を読んだ
休職中に図書館に通うようになって、そこにゲーム開発の本が置かれてました。普段から話題になった開発系の本は買っていましたが、放置したり読んでそれで終わりだったりしました。
「(休職中だし)今なら時間もあるし、無理しない範囲でやってみようかな」と、心機一転新しく始めることにしました。その中で界隈では有名な和尚本を読み、とても気に入ったので返却後に自分で購入しました。
- 作者: いたのくまんぼう,大槻有一郎
- 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
- 発売日: 2017/08/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
特に気に入った点は巻末のあとがき部分でした。どうやってゲームを売っていくかであったり、効果的な広告の配置が説明されていて「誰もが各ストアでゲームを出せる」ということが書かれていました。
広告のSDKの導入方法だったりとかは書かれていませんでしたが「そうか、こうすればいいのか」と気付くきっかけにもなりました。
「これ、出せるんじゃない?」
その和尚本の中にクリッカーゲームのつくり方が載っていて、いわゆるガワ替えで自分なりのものが作れるんじゃないかと思いつきました。そこで思いついたのが「マシーナリーとも子が徳を集めるゲームにするのはどうか」でした。
本の中で木魚を叩いて徳を集めるゲームの作り方が説明されていて、最初は木魚を歯車に、和尚をマシーナリーとも子に、背景を池袋の風景にした改変プロトタイプを作成しました。
これをマシーナリーとも子さんに見てもらったところ、すごい気に入ってくれました。初めは時間制限がないタップしたいときにタップする普通のクリッカーゲームだったのですが、あるときマシーナリーとも子さんから「制限時間内にどれだけタップできるかを競う人類のマウントの取り合いが見たい」ということでゲームの方針が決まりました。裏のコンセプトはシュウォッチでした。
- 出版社/メーカー: ハドソン
- 発売日: 2008/12/18
- メディア: Video Game
- 購入: 13人 クリック: 111回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
頑張ったこと
オンラインランキングと広告
ユーザー登録ならびにオンラインランキングの管理にはNCMB(ニフクラ mobile backend)を使用しました。これも過去に購入した参考書(こっちはちゃんと完読してた)に使い方が載っていたので活かしたかったためです。
結果使えるようになったので、過去にやっておいて良かったなと実感しました。ちなみに読んでいたのはこれです。
Unityネットワークゲーム開発 実践入門 UNET/ニフティクラウド mobile backend版
- 作者: 西森丈俊,一條貴彰,掌田津耶乃
- 出版社/メーカー: ソシム
- 発売日: 2017/06/19
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
それと広告を入れているのはNCMBがAPIアクセス回数で費用計算されるためです。ユーザー数がどれぐらいかわからず、アクセス回数が増えないようにはしていますが、万が一超えて支払いが発生してもいいようにしています。超えなかった場合の広告収入はマシーナリーとも子さんと分ける約束にしています。
バランス調整
最初はマルチタッチが有効になっていて、5本指で連打すると5回分得点が入るようになっていました。なので、マルチタッチを切ると、単発連打のみが有効になって競技性が出ましたが、あまり得点が出なくなってしまいました。1回のタップで出る徳の数を2つにしたら得点もバラけて、しかも見た目的にもジャラジャラ感が増しました。
別の問題として、経験値獲得によるレベルの恩恵がなかったので、経験値のデザインを見直しました。だいたいレベル100までは1回のプレイで上がるように、「最初のサクサクとレベリングしてる感じ」を大事にしました。
この2点を改良したバージョンをテスターに触ってもらい、「良いと思う」というレビューをもらえたので自分の中でもGOサインを出しました。
チート対策
どうしても防ぎ切ることができないと思っていたのがPCでのAndroidエミュレータによるプレイでした。マウス連打のツールなんてたくさんありますし、これをやられるとランキングが無意味なものになってしまう。対応してもいたちごっこになってしまうのもわかっていたので、ここは都度考えることにしました。そうでないと延々と出せないままになりそうだったためです。
それと、気づいたこととしては、うまく言えないのですが、そういった人たちは際限がないということでした。実際、そういったツールを使っているであろう人から煽りのような文章も問い合わせフォームから何件か頂きました。(正直読んでて疲れたので読まないようにしてます)
その他では、改造版のアプリで絶対ありえないマイナスの数値をサーバーに送ってきていました(それは既にランキングから削除しました)
実際Androidエミュレータで遊ぶことは出来てしまっているので「強行突破せずに対策をちゃんとやっておけば良かった……」という後悔の念に苛まれることもありました。ここは今後改善をかけるつもりなので、ご迷惑をおかけしますが、ランキングと個人的な徳の積み上げで楽しんでくれると嬉しいです。
申請周り
正直言って、とにかくだるかったです。でもだるいのは最初だけで、ただ慣れるとすぐに出来るようになりました。App Store ConnectもGoogle Play Consoleも今はほとんど日本語対応済みです。ググればいくらでも情報が出てきました。
思ったこと・反省点
ユーザーにどうやって継続してもらうか
継続させるための要素として経験値を入れましたが、レベル上昇の流れを大雑把にやりすぎたのか、レベル200以降の伸びが難しくしすぎたかもしれません。そして、上がりにくくなる→1回あたりの獲得数がそこまで増えないという流れになって継続の生涯になってしまっているかな、と。何かできることはないか検討中です。
最初のターゲットは自分の周りで良くて、その次も考えておく
誰が遊ぶのかを考えておくと、その人が何を楽しいと思っているのかがわかります。なので、テスターとしてもマシーナリーとも子さんをよく知っていると思っている人たち数名にご協力をお願いしました。
ただ、大事なのはその後だったなぁと痛感しました。知らない人が触って何をどう楽しいと思うのかの設計があまり十分ではなかったなという反省があります。それでも「全く知らなかったけど触ってみたらめっちゃ楽しい」と言ってくれる人もいたので、今後の前提条件をどうするかの改善に活かしたいと思います。
コンセプトがあれば方法がすぐに下りてくる
今回特に気をつけたのは「マシーナリーとも子のゲームであること」と「いかにも胡散臭さをどう出すか」でした。マシーナリーとも子だから、アイテムは徳でいい、とか、フォントはこうする、とかです。
胡散臭さは各ストアのスクリーンショットで出そうと思いました。App Storeの申請で解像度ごとに用意するのがダルすぎてパワポで作りました。
素材は全部作る必要がない
今回BGM、効果音、背景は全てフリー素材を使わせて頂きました。BGMがクセになるというご意見も見かけましたが、こちらの魔王魂様から拝借したものです。
何もかもゼロから作ろうとするとだいたいうまくいかないと思ったので、こういったサイトの力はできるだけ使っていこうと思っていました。起動して音が鳴って絵が動くだけで「それっぽく」なるので、短期スパンでの達成感はとても得やすいです。いわゆる0を1にする作業の部分の手助けはあるほうが良いです。
「何がわからないのか」をきちんとわかるようにする
普段から気をつけてはいるのですが、何が知りたいのか、入り組んだ問題の一つ一つをきちんと切り分けていけないと無理でした。ググり力はとにかくすごい大事。「これ今の俺の問題と似てるな」というケースを見つけたらとにかくやってみる。やっていく途中でだいたいどこが自分のケースと違うのかわかります。
モチベーションの管理は出来るところから
1日10分でも20分でもいいからUnityに向かおうと意識しました。慣れてくると無意識にデスクに座って作業をしていました。特に申請直前のあたりは「やらなきゃ……」という気持ちのほうが強かったけど、眠いときは寝たし、もういいやって思ったらスパイダーマンをやってました。
目標コツコツと
実装項目を細かく分けてタスクまで落とし込んだあと、ちょっとずつ出来ることから達成していけるようにしました。自分に自信がとにかく無くなっていたので、そうすることで「出来ることは出来る」という気持ちを蓄えていくことが出来ました。
問い合わせから褒められると嬉しい
問い合わせフォームから「いつも楽しく遊ばせてもらっています」と言ってもらえると舞い上がるぐらい嬉しいです。「頑張ろう!」って思えます。
今後について
色々長くなってしまいましたが、だいたいはこんなところです。とにかく出すまでが大変でしたが、こうしてリリース出来て本当に良かったと思っています。今後は、せっかくApple/Google両方のDeveloper Programに登録したので、1年以内にもう1,2タイトルは出してみたいと思ってます。またマシーナリーとも子さんのゲームなのかどうかはあまり考えてませんが、応援して頂けると嬉しいです。
もちろん!マシーナリーとも子の徳あつめの可能な限りアップデートもしていく予定です。ご意見、お問い合わせも気軽に送って下さい。
どうか今後とも、よろしくお願いします。
おまけ
色んな人から載せておくと良いと言われたので、KyashのQRコードを置いておきます。マシーナリーとも子さんと打ち上げ(焼肉)をしたいです。万に一つもないとは思いますが、焼肉代を超えた場合はマシーナリーとも子さんにもお渡しします。(徳あつめ課金要素ゼロなんですが、課金させろと言ってる人を見かけたのでQRコードを置かせてもらいました)